追加利上げを否定しなかった植田総裁
日銀は19日、事前に報道された通り、マイナス金利の撤廃による0.1%の利上げとともに、YCCの終了、ETF、REITの買い入れ終了、マネタリーベースのオーバーシュート型コミットメントの除去など、これまでの異次元緩和を転換し、旧来の短期金利誘導型調節に戻しました。0.1%の利上げを浸透させるために、民間銀行の準備預金に0.1%付利することを決め、利上げに念を押しました。
これは大きな政策転換でしたが、事前に報道されていた通りでもあり、市場は織り込み済みの反応となり、株価は政策決定後に上昇し、為替は150円台の円安になりました。声明文のしばらくは緩和的な状況が続くとの文言を評価したと言います。そこで植田総裁の会見が注目されました。
当日の国会で自民党の片山さつき議員から「日銀には緩和策を続けてほしい」との注文が出たこともあり、会見では総裁は慎重な言葉遣いをしました。その結果、市場は日銀が今後も緩和的な環境を維持するととらえ、為替はさらに円安が進み、翌日の海外市場では一時151円台後半まで円が売られました。しかし、市場は植田総裁の発言を勘違いしている可能性があり、為替の動きは要注意です。
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