3月18~19日の政策決定会合で植田日銀は、「日本経済が再
び失われた時代に後戻りする」リスクを冒してでも、「早すぎる利
上げ」へと動きました。
一方、
3月19~20日のFOMCでパウエルFRB議長は、「アメリ
カ株式市場が沸騰したり、アメリカ国内のインフレが再燃する」
リスクを冒してでも、「アメリカ経済のソフトランディングをより
積極的に追求する道」を選びとったようです。
アメリカのパウエルFRBは、バイデン大統領からもトランプ大統
領候補からも「利下げへの強い圧力(コントロール)」を受けてい
ます。
そのパウエルFRBは3月20日には「想定外のハト派」へ転じま
した。
たとえば、
パウエルFRBは、「年内1~2回の利下げだけでアメリカ経済が
景気後退に陥ってしまうリスク」と、「年内3回の利下げを維持し
てアメリカ国内で株式市場が沸騰してインフレが再燃するリスク」
とを天秤にかけて、パウエルFRBは後者の「インフレ再燃リスク」
のほうを選び取りました。
この日のパウエルFRB議長は、人々がバブルダンスを踊り始め
ている時に、「パンチボールに追加のカクテルを注いだ」のです。
おそらくアメリカ株式市場は、今後騰勢が衰えてゆくものの「上
昇トレンド」を維持してゆくことでしょう。
しかしながら、パウエルFRBのこういった「ハト派スタンス」は
目下のアメリカの市場メカニズムには反している可能性が高いで
す。
FRBが最初の利下げか複数回の利下げを実際に行なったならば、
アメリカの長期金利が急上昇して、アメリカ株式市場が大幅調整
する可能性があります。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・
●3月20日FOMCでパウエルFRB議長はハト派転換、「パン
チボール」に「追加のカクテル」を注ぎました。
今後のアメリカ株式市場は、騰勢は弱まるかもしれませんが、当
面はコンスタントに上昇を続けることでしょう。
●2024年末の株価目標は、
S&P500は再び上方修正して5,450~5.500ポイント、
日経平均は下方修正したままで、3万6,000円、
とします。
●2024年の日経平均の理論価格は、4万円。
日経平均は、当面4万円前後で「もみ合い」を続けるでしょう。
この記事は約
NaN 分で読めます(
NaN 文字 / 画像
NaN
枚)