5.28%ベアで何が変わる
今年の春闘は連合の一次集計で5.28%の高い伸びとなりました。これを受けて株式市場では内需の拡大を期待する声が上がっています。政府日銀からは賃上げと成長の好循環を期待する声が上がっています。この5%台のベアは日本経済に何をもたらすのでしょうか。
「名目所定内給与は3%弱か」
連合が集計した賃上げには定期昇給分が含まれています。一般に定期昇給分は2%前後とみられ、純粋ベア分は3.3%前後とみられます。連合が定昇とベアを区別できる組合600余りを集計したものでは3.7%となっています。昨年は定昇込みで3.58%のベアで、「毎月勤労統計」の所定内給与の伸びは1.4%前後となっています。中小企業が低い賃上げとなっていたためとみられます。
今回も、中小の途中までの集計では4%台の賃上げとの数字がありますが、まだ賃上げを決められないところもあり、昨年より大企業と中小企業との賃上げ格差は大きくなっている可能性があります。それを勘案すると、24年度の「所定内給与」の伸びは3%弱と予想され、23年度の1.4%程度からは高まります。これが実体的な「ベア」になります。
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