山本太郎氏による重要な問題提起／由らしむべし知らしむべからず　辻野晃一郎のアタマの中【Vol.50】

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 『グーグル日本法人元社長 辻野晃一郎のアタマの中』 　～時代の本質を知る力を身につけよう～【Vol.50】 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 【今週号の目次】 1. 気になったニュースから 　◆ 山本太郎氏による重要な問題提起 2. 今週のメインコラム 　◆ 由らしむべし知らしむべからず 3. 読者の質問に答えます！ 4. スタッフ“イギー”のつぶやき ───────────── 1. 気になったニュースから ───────────── ◆ 山本太郎氏による重要な問題提起 少し前の話になってしまいますが、今月15日、参議院予算委員会で、れいわ新選組の山本太郎議員が、成田悠輔という経済学者を名乗る人物のメディア等での発言を取り上げ、国が成田氏を広報活動に起用していることについての問題提起を行いました。以下、その全容です。18分程度の動画なので、ご覧になっていない方は倍速等でも構わないので、この先を読み進む前にざっと観ていただければと思います。 https://www.youtube.com/watch?v=vvdcsfbJlvA この成田という人物は、ひと頃から急にメディアでの露出が増え、背後に何らかの力が働いていることは間違いないと思いますが、いわゆる逆ルサンチマン的というか、ひろゆき氏やホリエモン氏などと同じく、典型的な冷笑系コメンテーターの一員で、強者の側に立って弱者に対して厳しいことを言うタイプの論客として一部の人たちの支持を集めているようです。 特にひどいのが、今回山本氏も取り上げた「少子高齢化問題の唯一の解決策は、高齢者の集団自決、集団切腹みたいなことしかない」という発言です。同趣旨の発言を様々な場で繰り返し、本人は「この発言はメタファー（比喩）などではなく、自分は本心からそう思っている」とし、三島由紀夫を例にあげて「普通にファッションとして、『ハラキリ』は成立するんじゃないかと思っているんですよね」などとも発言しています。 一連の発言は、New York Timesを始めとした海外メディアでも報道されて、成田氏が所属する米イェール大学も看過できないと判断したのか、 公式サイトの成田氏のプロフィル欄 に以下の一文が追記されました。 Professor Narita's opinions on the media and academic work are his own and do not represent the views of the Economics Department or of Yale University. This disclaimer applies to news media reports about his past statements. （成田教授のメディアや学問に対する意見は、彼個人のものであり、経済学部やイェール大学の見解を代表するものではありません。この免責事項は、彼の過去の発言に関するニュースメディアの報道にも適用されます。） 成田氏の発言の悪影響は、子供にも及んでいます。同氏は――