デフレ脱却のための「本丸」は、あくまでも財政政策
ただし、財政政策の転換と金融政策の転換とでは、財政政策の転換の方が圧倒的に困難であると同時に、圧倒的にデフレ脱却効果が高いことはここで改めて強調しておきたい。
そもそも金融政策は、日銀の総裁や一部の審議委員をすげ替えれば容易に方針転換が叶う。安倍内閣下でのアベノミクスの開始も、今回の岸田内閣下での植田体制への移行に伴うアベノミクスの終焉も、実にあっさりと実施できた。
一方で財政政策については、骨太の方針にて「プライマリーバランス規律」を撤廃することが必要であると同時に、法的には財政法四条に明記されている「建設国債を除く赤字国債の発行禁止規定」を削除することも求められる。そして何より、これらの規律や規定を、政府内で強大な支配的影響力を持つ財務省が金科玉条のものとして保護し続けており、それを乗り越えることは、極めて困難なのだ。
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