メルマガ読むならアプリが便利
アプリで開く

ジャーナリスト伊東 森の新しい社会をデザインするニュースレター(有料版)2024年3月30日(土)号

ジャーナリスト伊東 森の新しい社会をデザインするニュースレター(有料版)
--------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------  はじめに -------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------  小林製薬の「紅麹」が使用されたサプリの問題が、底なし沼の状況に陥っている。小林製薬は29日、新たに1人の死亡報告を受けたと発表。これで、サプリ摂取との関連が疑われる死亡者は5人となった。  一方、厚生労働省は同日、サプリから青カビ由来の化合物である「プベルル酸」が検出されたと発表。  他方、問題の公表前から小林製薬の株価が下落傾向であったことを踏まえ、「インサイダー取引」を疑う質問が小林製薬の小林社長の記者会見で寄せられたが、設備投資に伴い収益性が低下していたことを理由に挙げ、「インサイダーはなかったと信じている」と述べた(1)。  29日に開かれた記者会見では、小林社長は最初に腎疾患の症状を訴える人から連絡を受けたのが1月11日で、公表と自主回収がその2カ月余りの後の3月22日になったことへの質問が相次ぐ。  しかし小林製薬によると、サプリを摂取した患者や医師から腎疾患に関する申告が届いていた1月以降、原因成分を分析する一方、社内のガイドラインに沿った協議に加え、外部の医師と弁護士からの助言に沿って対応を検討していたとのこと(2)。 (1) 読売新聞オンライン「紅麹サプリの「未知の成分」はプベルル酸か、毒性「非常に高い」…インサイダー取引「なかったと信じている」」2024年3月29日、https://www.yomiuri.co.jp/national/20240329-OYT1T50180/ (2) 読売新聞オンライン、2024年3月29日 -------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------- 大谷翔平の通訳・水原一平氏が陥ったスポーツ賭博とは? 2018年、最高裁判決により解禁 「スポーツベッディング」日本にも波及 --------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------  MLBドジャースの大谷翔平の通訳である水原一平氏が、大谷翔平の資金を違法なスポーツ賭博に使用したという「大規模な盗難」の疑いで解雇される。  この問題は、南カリフォルニアのブックメーカーであり、連邦捜査の対象となっているマシュー・ボウヤー氏との関連が指摘された後に明らかとなった。  大谷から水原への少なくとも450万ドル(約6億8000万円)の送金が発見され、これが事件の調査につながる。最初、水原氏は大谷が、賭博の負債を返済するためにこの送金を行ったと語っていたが、後にこの主張を撤回。  メジャーリーグベースボール(MLB)も、この問題に関する正式な調査を開始。IRS(アメリカ合衆国内国歳入庁)も、水原氏とボウヤー氏が犯罪捜査の対象であることを確認している。  水原氏は2018年に大谷とともにMLBに参加して以来、通訳としてほぼ不可欠の存在となる。  二人は公の場でも常に一緒にいることが多く、深い絆で結ばれていると見られていたが、しかし、この事件によってその関係に終止符が打たれる。  そして、この問題は、スポーツ界における賭博問題の深刻さと、そのような行動がスポーツ選手やその周辺の人々に与える影響の大きさを浮き彫りにした。 目次 ・スポーツ賭博とは? ・2018年、最高裁判決が引き金に ・「スポーツベッディング」日本にも波及 ・スポーツ賭博とは?  アメリカでは、首都ワシントンD.C.を含む38の州でスポーツ賭博が合法。2023年、スポーツ賭博の売上は前年比で44.5%増加し、約109億ドル(日本円で約1兆6000億円)に達した(米ゲーミング協会の報告によるもの)。  しかし、カリフォルニア州などの西部の一部の州では、ギャンブル依存症のリスクを懸念して、これを違法としている。 1992年、アメリカではスポーツ賭博を基本的に違法とするプロ・アマスポーツ保護法(PASPA)が成立。  これは、1989年に大リーグの有名選手ピート・ローズの賭博疑惑が浮上し、八百長や依存症の問題が社会的に注目されたことによる。

この続きを見るには

この記事は約 NaN 分で読めます( NaN 文字 / 画像 NaN 枚)
これはバックナンバーです
  • シェアする
まぐまぐリーダーアプリ ダウンロードはこちら
  • ジャーナリスト伊東 森の新しい社会をデザインするニュースレター(有料版)
  • 日々流れるニュースを、様々な視点から分かりやすく解説するニュースサイト「ジャーナリスト 伊東 森の新しい社会をデザインする The Middle News Journal」のニュースレター有料版です。 いまだ私たちに伝えられてこないマスコミの情報は、残念ながら存在します。 「そもそも?」「Why?」を大事に、マスコミの情報を再編集し、様々な視点や確度から執筆していきます。 その「水先案内人」として、私の仕事が少しでも皆様のお役に立てば幸いです。
  • 660円 / 月(税込)
  • 毎週 日・土曜日