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第113回 米中首脳電話会談と二人の閣僚の訪中で置き去りされる日本とフィリピン

富坂聰の「目からうろこの中国解説」
 日本の報道に馴染んだ読者には釈然としないニュースだったはずだ。  4月2日、ASEAN各国で中国に対する信頼度が明らかに高まっているというニュースが世界を駆け巡った。発表したのはシンガポールのシンクタンク、ISEAS=ユソフ・イシャク研究所。対象者はASEAN10カ国の研究者や政府当局者など約2000人である。  注目されたのは、「中国か米国のいずれかと同盟を結ぶことを余儀なくされた場合、どちらの国を選択するか?」という設問だ。結果、「中国を選ぶべき」と回答した割合が50・5%と半数を超え、初めて「アメリカ」(49・5%)を上回った。  米中の差は僅かに感じられるが、問題は中国の伸びだ。前回調査(2023年公表)で「中国」と回答した割合は38・9%しかなかったのだ。つまり1年で11・6ポイントも上昇しているのだ。  また政治・戦略上の影響力についての質問では、「中国」が最も「ある」と答えた割合が43・9%と前年(41・5%)に引き続き最多。「アメリカ」は前年の31・9%から25・8%に急落し中国に水をあけられた。

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