4月11日に「なかなか低下しないアメリカの3月の消費者物価
指数(CPI)」が発表になり、アメリカの長期金利が急上昇、ドル
高も進行しました。
この統計発表を受けて、急遽、訪米中の岸田首相はバイデン大統
領から「為替介入に待った!!!」をかけられたと推定できます。
コロナ危機で国債を大量に発行しすぎたアメリカの財政の状況は、
先進7か国の中で下から三番目に悪化しています。
今のアメリカの財政は、「健全性」という観点から眺めると、あの
イタリアやイギリスに次いで悪いのです。
今のアメリカでは「ドル国債の信認」を保つことが重要課題にな
っています。
特に4月11のCPI統計の発表以降、アメリカの長期金利には上昇
圧力が加わり始めていますから、今のアメリカにとってはドル
の信認を保つためにも「ドル高」は是非とも死守したいところ。
岸田首相は「日本はアメリカに貢献する!!!」と、意気揚々と訪
米しました。
岸田首相と日本財務省は本来ならば介入するために用意していた
ドルをウクライナ支援へと当てることでしょう。
というわけで、今回は日本財務省による為替介入は無し。
ドル円は1ドル155円~160円くらいまで進行するかもしれ
ません。
「ドル安円高トレンド」は、植田日銀が次なる利上げを明確に示
唆して、パウエルFRBが次なる利下げを明確に示唆するまでは、
始まらないでしょう。
今のパウエルFRBは難しい舵取りに迫られています。
アメリカ経済が底堅く推移しているため、利下げを見送って高め
の金利を長く維持すると、ドル高にはなってくれますが、長期金利
が上昇してしまいます。
しかしながら、今のアメリカでは政府部門も民間部門も個人部門
も大量の債務を抱え過ぎてしまっているので、金利上昇に脆くな
っています。
パウエルFRBは口が裂けても言いませんが、「金融危機」を未然
に防ぐためにも、パウエルFRBは何処かの地点で利下げを行な
わなければならなくなるでしょう。
遅かれ早かれ、ドルはいくばくか信任を失ってドル安トレンド
へ。
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