岸田文雄首相が、ジョー・バイデン大統領の招きを受け、国賓待遇で訪米した。このニュースは中国でも大きく取り上げられた。
中国は、日米がミサイルシステムの強化や米英豪の安保枠組み「AUKUS」への日本参加の可能性、台湾問題を話題にすることなどで警戒してきた。それに加え今回はフィリピンのフェルディナンド・マルコス大統領も招いて日米比の首脳会談を行った。
中国の視点からすれば、台湾海峡から南シナ海に至るまで中国包囲網が着々と築かれているような危機感を抱いたはずだ。当然、中国外交部の報道官は連日のように、強い口調で日米比をけん制し続けた。
だが、ワシントンの動きが中国を確実に追い詰めているのかといえば、実態は必ずしもそうなってはいない。現状を見る限り、アジアで使いやすい駒を使い中国に嫌がらせをしている構図が透けて見えるだけで、広がりに勢いはない。
むしろバイデン政権のこうした仕掛けは、「衰退するアメリカの反動」という文脈でとらえられる面もあるようだ。
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