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「小島嵩弘のパウダールーム」(2024年 4月17日 第 668号)
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2024.4/17
東京の下町で生まれ育って知り合いも東京の人だらけ。
東京には居るけど飲食店や飲み屋さんなどほぼほぼ知らない。
ただなんの違和感もなく生活している場所って感覚が、オレにとっての東京って場所かもしれない。
デビューして地方へ行くことが多くなり、自分は東京の田舎者だなぁってつくづく思った。
それまで色々なところに移動もした事なかったし、東京の生活圏しか知らず見聞が狭かった。
地方の雰囲気も嫌いではなかったけど、わざわざ出かけるとか旅行とかって、そんな必要性に駆られてもいなかった。
デビューしてから旅行は時間が取られるイメージがあった。曲が作れない、ギターが弾けないっていうのがあり、
出かけている時間があるのなら、もっと切磋琢磨して曲を作りたいと常々思っている。
それを変えたのがヨーロッパだった。ヨーロッパへ行くようになって、海外の常識が日本の非常識だったり、
日本で培った概念が崩れることが楽しくなった。ホテルまで辿り着けないとか、電車に乗れないとか、
日本では考えられない事態が巻き起こる。それを自力でなんとかする。
それが面白い!って思うようになった。そこにドラマがあるし、景色も空気感も建築物も見たこともない世界。
だけどの中で右往左往している自分がいる。巻き起こる全てものが現実として存在しており、
もっとここに身を置きたい、もっと色々知りたい、もっと見たことのない景色を見たいと思うようになって、
東京では経験したことのない刺激に興奮し、旅行って良いなぁって思うようになった。
一度出かければ一生話せるネタがゴロゴロと転がる。
電車に乗れず、言葉も分からず無事にホテルへ帰り着けるのか?というゲームのような旅行が、
オレには合っているようだ。笑
旅行へ行くと強制的に音楽から切り離される。
ギターを持って行かなければ曲は作れないし。それよりも目新しいものに夢中になったり、
なんとか安全にホテルへ帰るって事がゴールで、集中している自分にワクワクが止まらない。
なのでこの時ばかりは音楽のことをしばし忘れられる。
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