第199回 教え子たち その2(1981年~)
今年の卒業生は教室の31期生で、小1最初の授業(2018年7月24日)から小6最後の授業(2024年1月20日)まで授業を受け続けてくれたもう一人の子、まなみさんのことを書きます。
いつも緊張していたこうじくんとは対照的で、まなみさんはずっとゆる~い空気を発していて、小3の終わりまではだいたい5列目(20人中16~20位)にいて、ほとんど解けませんでしたが、なぜか楽しそうでした。
個人面談にはいつもお母さんが一人で来られました。
お母さんはとても大らかな人でちっともスイッチの入らないまなみさんを少しもせっつくことなく、温かく見守り続けました。
まなみさんの小学校には中学受験する子がとても多く、そういう子は低学年から大手塾に通うのが普通でしたが、まなみさんは私の教室以外、水泳、アトリエ教室くらいであとは自由に過ごしていました。
変化が現れたのは小4になって算数が始まった頃でした。
「賢くなる算数」を併用することで理解が深まり、算数が面白くなったようで、小4の終わりには2列目まで上がって来ました。
小5になって算数の内容がどんどん難しくなりましたが、脱落することなく、2列目を維持しました。
小6になると大手塾と掛け持ちの子たちが抜けますので、1列目の常連になり、ぐんぐん伸びていくのが実感できました。
まなみさんは小学校である団体競技に参加していて、日本一を目指して、毎日練習(朝練もありました。)に励んでいて、見事、全国大会に進出、NHKで放送されました。
「野人コース」を自分のペースで歩むまなみさんに最初にスイッチが入ったのは夏休みでした。
夏期講習から、大手塾の授業を受け始めたのです。
同級生はまなみさんが勉強しているとはまったく思っていませんでしたので、算数の授業で次々に正解を出すまなみさんに
「なぜ、あなたがそんなにできるの?!」
と目を丸くするばかりでした。
2回目にスイッチが入ったのは10月です。
この時期に毎年「100日カレンダー」を配布します。
このカレンダーを毎日見て、自分なりに学習計画を立てていました。
受験校が決められない親子に
「フェリス!」
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