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渡辺勝幸の日本一元気になるメールマガジン
第4966号 令和6年4月19日(金)発行
発行部数 9,543 部
【奥州の関所における対応】
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【奥州の関所における対応】
わたくし(注:吉田松陰)は、さきに奥羽に旅行しましたが、
その地方の関所の規則、乱暴をするために設けたといえるものが多くありました。
まず越後から出羽に入るところに鼠関という関所があって、
これから荘内領になります。
ここは関役人がいなかったので、そのまま通り過ぎました。
それより行くこと十四、五里で酒田となります。
するとその土地の人が
「ここで鼠関でうけた手形を納め、
改めて新しい手形をうけて行かねばならない」
というので、わたくしは、
「さきに手形をうけなかったために、今、納めるものがない。
また改めてうける必要もない」
といってそこを去りました。
そしてさらに行くこと七、八里で女鹿につくと、
また関所があり、その関役人は大いにわたくしを責めて
「どうして手形を持っていないのか」
といいました。
わたくし「何の意味であるか」。
役人「わが国のきまりで、領地に入ってから出るまで、必ず手形を持っていなければ、
通行・止宿を許さぬことになっている。
前の宿にもどって手形を取って来られよ」。
そこでわたくしは、関所の傍らの民家に立寄ってたずねたところ、
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