2024年 第16号 【長尾和宏の痛くない死に方】
長尾和宏です。弘前でも桜の開花予想が出たそうですね。今週は、18日の大阪梅田、
そして昨日(20日)は東京・吉祥寺でのライブ。どちらも満席御礼が出ました。
たくさんの声援と応援をいただき、幸福な気持ちに包まれています。
お越し頂いた皆様、本当にありがとうございました。
桜が散って初夏を思わせる気候のなか、「春の別れ」と題して、一生懸命歌わせて
いただきました。拓郎、陽水、ユーミン…春の別れにちなんだ、懐かしの曲たち。
ラストで、中島みゆきさんの『時代』を歌ったときふいに涙が込み上げてきました。
今から4年前……2020年の4月のことを、歌いながら思い出しました。
日本がコロナウイルス一色になっていたあの頃。4月にはエンタメがすべてストップ
していた。以下は、2020年4月9日の、〈HUFFPOST〉の記事から。
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新型コロナウイルスによるイベント中止が続く音楽業界だが、ついに閉店するライブ
ハウスが出てきてしまった。4月6日、東京・池袋のライブハウス「CANOPUS」が、
新型コロナウイルスによる売上減少で、4月末で閉店することを発表。4月7日には
四谷三丁目の「Live space anima」の閉店・撤退も明らかになった。
SNSでは、アーティストやファンの間で無念の声が広がっている。
この状況は、多くのライブハウスにとって他人事ではない。
現在ライブハウスは、クラスターの発生源になりうる「3密」に該当する場所として、
ナイトクラブ、劇場などの文化施設と同様に利用者に自粛を求めているため、実質的に
は営業を休止せざるを得ない状況だ。それでも家賃などの固定費や従業員の休業手当
が発生するが、公演を中止することで収入源は断たれてしまう。
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この頃、小箱と呼ばれる100人以下のキャパのライブハウスは窮地に立たされていた。
音楽や芝居、映画館までが「不要不急」といわれ、ほとんどのライブハウスや劇場が
自粛せざるを得なかった。ライブハウスでクラスターが発生したことでミュージシャン
はギターを担いでいるだけで白い目で見られるような時代だった。Twitterでは、
#ライブハウスを無くそう というハッシュタグまでが飛び交う始末だ。
当時は、コロナ感染をしただけで村八分。「周囲に迷惑をかけた」という遺書を書いて
コロナ感染した女性が自殺したニュースを、皆さんは覚えておられるだろうか。
感染者が一人出れば、メディアはその感染者がどの電車にのって、どの道を通って
いたのかまで詳細を追いかけて報道し、罪人扱い。恐怖を煽るだけ煽っていった。
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ウイルスより人間が怖い……このままではインフォデミックで多くの人が犠牲にな
ってしまう。正しい情報を発信しなければ。
そこで僕は、2020年の4月19日から、何かを発信しなければならないという
使命感に駆られて、往診に行く前の僅かな昼休みの時間を使って(つまり昼飯を食
べることを諦めたわけだけれど)、
YOUTUBEで、『長尾和宏のコロナチャンネル』を開始した。今振り返ると、勿論
間違っている情報もあった。それでも、そのときの「最善」を医療の最前線から、
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