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第115回 大統領選挙の本格化で「対中強硬」を競う政界こそが経済の最大のリスクという皮肉

富坂聰の「目からうろこの中国解説」
 4月17日、大統領選の激戦地と予測されるペンシルベニア州ピッツバーグの労働組合で演説したジョー・バイデン大統領は、中国製鉄鋼とアルミの関税を従来の「3倍以上に引き上げる」と気勢を上げた。  理由は、中国が「自分たちが必要とする以上の鉄をつくり、ダンピングしている」ことだという。そのバイデンの発言を少し詳しく以下に引用しよう。 「アメリカの鉄鋼労働者は、公正な競争がある限り、競争に打ち勝つことができる。しかし、あまりにも長い間、中国政府は中国の鉄鋼会社に国費を投入し、補助金を注ぎながら、できるだけ多くの鉄鋼を製造するよう押し付けてきた。中国の鉄鋼会社は中国が必要とする以上の鉄鋼を生産し、不当に安い価格で世界市場に流してきた。彼らは競争しているのではなく、不正をしているのだ。そして私たちは、ここアメリカでその被害を目の当たりにしている。(中略)  私は中国との公正な競争を望んでいるのであって、対立を望んでいるのではない。そして、私たちは中国や他の誰に対しても、21世紀の経済競争に勝つためのより強い立場にある」

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